第4回海外学習助成事業の報告集 2年 NKK さん
参加者から提出された報告レポートです。個人名や写真の表現・配置等にオリジナルとは異なる点はご容赦ください。皆さんのレポートは下の略名をクリックして頂くとご覧いただけます。
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イタリア3都市(Milano, Firenze, Roma)を巡る6泊8日の旅
出発検査を終え飛行機に搭乗しました。めったに飛行機には乗らないのでとてもわくわくしていました。そして、ついにフランクフルトへ向けて出発です。
離陸してしばらくして機内食が出てきました。外国人の客室乗務員に英語で話しかけられました。そのあとも何度か英語で話しかけられたけど、しっかり伝えることができて安心しました。13時間の飛行時間で無事にフランクフルトに到着しました。乗り換えでフランクフルトからミラノへ行く飛行機に乗りました。そして、1時間後イタリアへたどり着きました。
イタリアの面積は30.1万平方キロメートルで日本の約5分の4、人口は60.8百万人で日本の約半分となっています。イタリア国内には、ユネスコの世界遺産リストに登録された自然・文化遺産51個あり世界遺産保有国が世界一となっています。
イタリアに訪れていた間、多くの建造物や絵画を見ました。なので、イタリアに訪れていた間の中で見た作品の中で僕のトップ5を紹介していきたいと思います。
<第5位>
春(プリマヴェーラ) サンドロ・ボッティチェッリ作
この作品は、ウフィッツィ美術館にあります。
愛と美の女神ヴィーナスを中心に、左にヘルメスと三美神、右に春の女神プリマヴェーラと花の女神フローラと西風ゼフィロスが描かれているとされています。アグライア(輝き)、エウフロシュネー(喜び)、タレイア(花の盛り)を意味する幾多の画家が描いてきた三美神の描写は、ルネサンス期の絵画作品の中でも特に優れており、ラファエロの描いた三美神と共に、卓越した表現や図像展開からルネサンスを代表する三美神として広く認知されています。
この作品は、右から左へ向かって話が流れています。
~~作品の話の流れ~~
春を告げる西風の神ゼフィロスが3月の冷気を吹き飛ばし、ニンフのクローリスを拉致して、自分のものにしていて、ゼフィロスと結婚したクローリスは、神の地位へと引き上げられ、春の女神となってバラの花を大地にまき散らせているという話になっています。
<第4位>
ダヴィデ像 ミケランジェロ作
この像は、アカデミア美術館にあります。ダヴィデとは、旧約聖書において、イスラエル王国の2代目の統治者のことです。大理石で身の丈5.17メートルにかたどられたこの像は、制作期間が1501年~1504年でダヴィデが巨人ゴリアテに岩石を投げようと狙いを定めている場面です。
この作品は、事前学習で少し調べて、ある程度は知っているつもりだったけれど、実際に現地に行ってガイドさんの話を聞くと知らないことがたくさんあり、たとえば、ダヴィデ像の眼はハートの形に彫られていたり、実際の人間の動きと同じようにするため、筋肉を本物の動きに合わせていたり、このダヴィデ像は、ひとりでちゃんと直立出来るように作られていたりと、非常に巧妙につくられているのことにとても驚きました。
<第3位>
ビットリオエマヌエレ2世のアーケード
ミラノにあるドォウモとスカラ座を結ぶアーケードです。イタリア再統一を記念して、統一イタリア初代国王の名を取り、1865年から約12年かけてつくられました。中央の十字路の頂上4枚のフレスコ画は、ミラノから見た、アジア、アフリカ、アメリカ、北ヨーロッパが描かれています。そして、ミラノが中心にあることから、ミラノが世界の中心であることを表しているといわれています。
実際に行ってみて、ビットリオエマヌエレ2世のアーケードがとても輝いていて日本にはない感じの建物を見ることができて良かったです。あと、ビットリオエマヌエレ2世のアーケードで有名な床に描かれている牛のフレスコ画のくぼみにかかとを入れ1回転すると願いがかなうというのが有名でそれもできたんでよかったです。
<第2位>
フィレンツェのドォウモ
1296年から172年の年月をかけてつくられました。一般的には「ドォウモ」とよばれていますが、正確には、「サンタ・マリア・デル・フィオーレ」と言います。巨大なドームが特徴の大聖堂は、イタリアにおける晩期ゴシック建築および初期ルネサンス建築を代表するもので、フィレンツェのシンボルとなっています。石積み建築のドームとしては現在でも世界最大です。大聖堂の内部には、「最後の審判」が天井に描かれています。
実際に、このドォウモの中に入り階段約500段あるのをのぼり、高さ90メートルのクーポラ頂上まで行きました。約500段の階段を登りとても疲れたけどその頂上から見る景色は、東京のスカイツリーから見る現代の景気ではなく、ヨーロッパの中世の景色で花の都と言われていたフィレンツェを感じることができました。
登って行く途中で見た天井画の「最後の審判」は今まで見てきた最後の審判と違っていた点があり、地獄には悪魔みたいのが描かれていたのが、斬新でした。
<第1位>
最後の審判 ミケランジェロ作
この作品は、ヴァチカンにあるシスティーナ礼拝堂にあります。システィーナ礼拝堂は、ローマ法王を決めるコンクラ―ヴェをする場所でもあります。真中にイエスがいて、主に左側には、善人が描かれていて、右側には悪人が描かれています。
事前学習では、ヴァチカンとミケランジェロを調べていたため、どんどん本物を見たいという気持ちが高まっていて特に「最後の審判」が一番イタリアに行ってみて見たかったです。
実際に見てみると、主祭壇後方の壁面に描かれた「最後の審判」を見て、総勢400人以上描かれているのに、圧倒されました。事前学習で学んだイエスの下にいる7人の天使が持っている紙に天国に行くものと地獄に行くものが書かれているといわれているが、実際に書かれていないことという事実も自分の目で確認できました。ミケランジェロは彫刻家が主な職業だと考えていたため、絵に描く人間も彫刻みたいな人間を描いていたりしていて、ほんとにミケランジェロが描いたんだなと思い、何時間でも見ていられる気がしました。
まとめ
イタリアに行くまでは、芸術とかにはあまり興味がなかったのですが、事前学習をしていくうちに、だんだんと芸術の深さがわかってきました。そして、イタリアに行って本物をたくさん見れたり、人生で初めて「ベンヴェヌート・チェッリーニ」というイタリアのルネサンス期を代表する彫刻家ベンヴェヌート・チェッリーニを主人公としたオペラを見ることができてとても楽しかったです。この研修を通して挑戦することが大切だと思いました。最初は、イタリアという英語が通じない国で不安がいっぱいだったけれど、事前学習でイタリアではスリが多いことなどを学んでいき、実際にイタリアに着いてからは、友達と協力していくことで不安もなくなり、楽しみながら学ぶことができました。
友達といることで心強かったし、自分から行動することができました。でも、これらのことをするには、家族の支えや一般財団法人瑞陵高校助成基金の支えがあったからできたことだと思います。
家族や一般財団法人瑞陵高校助成基金への感謝は忘れません。感謝の気持ちと挑戦する気持ちを忘れず大切にしていきたいです。