IT2016報告集_個人2

第4回海外学習助成事業の報告集 2年 NKK さん

参加者から提出された報告レポートです。個人名や写真の表現・配置等にオリジナルとは異なる点はご容赦ください。皆さんのレポートは下の略名をクリックして頂くとご覧いただけます。
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イタリア3都市(Milano, Firenze, Roma)を巡る6泊8日の旅

研修旅行・感想

3月20日
ミラノ着 いよいよ、始まる。パルマの日曜日と言われる日。

3月21日
スフォルチェスコ城
町の最も高い位置にあるスフォルチェスコ城。城兼要塞であるため多くの銃眼をもつ。この古城は1466年の完成。日本は室町時代から応仁の乱をへて戦国時代である。敵に攻められないような工夫が多く、当時の日本は遅れていたと実感した。
ドゥオモ

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ドゥオモは巨大であるだけでなく、白一色で統一されていて外面に精細な装飾が施されていた。
14世紀後半に着工され、完成したのは19世紀初め、450年かかっただけある。なかのステンドグラスも透明度が高く、大変美しかった。今回のイタリア旅行で見た建築物のなかで最も感動した。

3月22日(フィレンツェ)

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ウッフィッツィ美術館
ボッティチェリの“春”や“ビーナスの誕生”五感を使って見て、500年以上に渡って世界の人々を感動させてきた迫力を実感した。
最も気にいったのは、リッピの代表作の一つ“聖母子と二天使”である。聖女の表情はとても穏やかで美しかった。淡い色と優しいタッチで描かれていて、心が和らいだ。

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アカデミア美術館
ダビデ像の後ろ姿を見ることができて、背中の力強さに感動した。質の悪い石にも関わらずあと200年耐えられるというが、ミケランジェロの精神が吹き込まれている気がした。しかし、ダビデ像の目はなぜハートなのか疑問に思った。

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ドゥオモ
ミラノのものと外観から中身まで全く異なっていた。463段の階段を上って、てっぺんのクーポラへ。屋根がみな赤茶色で外壁は白かベージュという統一された美しさに、私は圧倒され、それまでの疲れが一気に吹っ飛んだ。クーポラから見たフィレンツェの町並みを一生忘れないだろう。

3月23日

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サン・マルコ美術館
12世紀に建てられた修道院だが、現在は、敬虔な修道士であったフラアンジュリコの代表作を見ることが出来る美術館である。中は、それまでの美術館と違い、とても静かで落ち着いており、修道院の雰囲気を味わいながら美術鑑賞できた。“受胎告知”はダビンチの作品とは異なっていて、白やピンクの淡い色で描かれ、また曲線が多く用いられていた。わたしはフラアンジェリコのほうが好きだと感じた。
ユーロスター
人身事故のため予定通りにローマに着くことはできなかった。思ったより信号でよく止まりスピードも遅かった。窓の外をみると、ローマまでの道に地中海松がよくみられた。地中海松はてっぺんにだけ丸く葉っぱがあり、日本の松とは違って、なぜか寂しい気がした。

3月24日

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バチカン市国 バチカン美術館
イースター週間ということもあり、とてもにぎわっていた。この時期になると人混みをくぐり抜けて美術鑑賞する技術を身につけて、ラオコーンやピエタ像を目の前で見ることが出来た。ギリシャ神話に帰するラオコーンは人の動きや腹や腕の筋肉がとてもリアルに描かれていて、臨場感があった。
バチカン美術館の各部屋は、絵画はもちろんのこと壁画も素晴らしく、ずっと見ていてもあきなかった。事前学習で詳しく学んだので、“アテネの学堂”では、それぞれの哲学者の立ち振る舞いから該当する人物をすぐに特定できた。これはとても嬉しかった。“最後の審判”は想像していたものよりも大きく、天国と地獄に分けられていたり、裸の人が多かったり地獄が描かれていたりと、怖い印象を持った。ミケランジェロは400人もの人物の筋肉と衣服の陰を大変リアルに描いていて、腰が曲がり首が上向くまで仕事をしたらしい。彼の集中力と忍耐強さは学びたい。

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コロッセオ
1900年以上も前に建てられたとは思えない。とてもどっしりとしていた。古代ローマ人はすごい。中には剣闘士と猛獣が戦ったと言われるステージがあり、遠い昔にそこで多くのひとが命を失ったかと思うと、不思議な気持ちになる。

オペラ

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これまでの観光地と同様、にぎわっていたが、足を踏み入れた瞬間、華やかで上品な世界に圧倒された。オペラは初めてだった。一番後ろの席だったので、現地の人のまねをして立って観劇した。立ち見の方が舞台全体を見ることができて、オペラグラスを通してみるのとは違って、舞台芸術そのものを味わえた気がする。高音ボイスに圧巻された。

3月25日
フォロ・ロマーノ
そこにある見晴し台からは、ローマの7つの丘を見ることができた。とても広くて全部を回りきることはできなかったが、日本の縄文や弥生時代にあたる時代に、あれだけの巨大な都市が存在していたことに驚く。
トレビの泉
人が多く、スリを警戒することで疲れてしまったが、かろうじてコインは投げ入れた。再びローマに行けますように。
真実の口
思っていたよりも、建物や内部が質素であった。はさまれなくてよかった。いや、はさまれてローマに留まりたかった!

まとめ

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高校生のうちにこんなにも多くの歴史的建築物や芸術作品の本物を見ることができて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。家族旅行とは異なり、事前学習で新たな知識を得たおかげで感動が何倍にもなりました。コロッセオやドゥオモなどは、建設当時の頃の日本と比較したことでいかに古代ローマの人々の技術がすごいのか実感できました。本物は時間や空間を越えて、私を魅了しました。本当にありがとうございました。

右は、感動したオレンジジュースを作る装置。ミラノでの朝食会場で見た。日本に持って帰りたかった。