第2回海外学習の個人別レポート 2年 I.K さん
参加者から提出された報告レポートです。個人名や写真の表現・配置等にオリジナルとは異なる点はご容赦ください。皆さんのレポートは下の略名をクリックして頂くとご覧いただけます。
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■ 「フランス・イギリスの旅を終えて」
今まで本や映像の中でしか見たことのない世界を実際に見てみたい!自分のこの目で確かめたい!そう思い僕はこの旅に応募しました。
出国の朝。ドキドキワクワク、これから始まる旅に胸が高鳴っていました。中部国際空港で集合、結団式が行なわれた後、出国しました。
まずこの旅で感じたことは「世界は広いなあ」ということです。普段僕たちが暮らしているこの日本がどれだけ狭く、小さいか。そのことがよくわかりました。
初日は名古屋からフィンランドのヘルシンキへ行き、そこから乗り継いでパリのシャルル・ド・ゴール空港へ向かいました。12時ごろに日本を出国してから10時間を超える長時間のフライトだったにもかかわらず、時差の関係で、パリに着くとまだ夕日が出ていて18時すぎでした。その後、バスに乗って夕食のレストランへと移動する途中、車窓から見えたパリの夜景に僕は目を見張りました。街中がきらびやかにライトアップされ、細やかな彫刻がされた大きな建物がいくつも並んでいました。まるで夢の世界にいるかのような感じでした。
2日目は午前中に貸し切りバスでパリ市内を研修してまわりました。中でも印象的だったのはシテ島に立つノートルダム寺院です。聖堂内で見られた花びらの形をした大きなステンドグラスは色鮮やかでとてもきれいでした。また、その後モンマルトルのサクレ・クール寺院に行ったときには、周辺にたくさんの画家たちが集まっていて絵を描いていました。その光景を見て、さすが芸術の都パリだなと感じました。
午後からはルーブル美術館の見学。モナ・リザやミロのヴィーナスなど有名な美術作品の数々を実際に見ることができ、感動しました。また、カナの婚礼の大きさにはびっくりしました。また、事前学習で習ったフランス語を実際に使ってみて、通じたときには本当にうれしかったです。夜に自分の足でエッフェル塔に登ったこともいい経験になりました。
3日目に行ったヴェルサイユ宮殿は圧巻の一言でした。規模、装飾品などどれを見ても豪華で壮大なものばかりでした。特にルイ16世とマリー・アントワネットの婚礼舞踏会が開かれ、ヴェルサイユ条約も結ばれたという鏡の回廊はすばらしかったです。
また、午後から行ったオルセー美術館では落ち穂拾いなどの有名絵画や、印象派の傑作を多数見ることが出来ました。かつての駅舎を利用して出来た美術館ということもあり、建物自体が魅力的で、中央の金の大時計の精巧な美しさにうっとりしてしまいました。
凱旋門に登り、屋上から見渡すと本で見たことがあったように、本当に街全体が放射線状に広がっていました。自分に目で確かめる事が出来て感激でした。
セーヌ川ナイトクルージングでは今までとは違ったパリの街の表情をみることができました。
4日目はユーロスターに乗ってイギリスへと向かいました。ユーロスターは海底部の総距離が世界一長い英仏海峡トンネルを通るので、わくわくしながら電車に乗っていました。昼食のフィッシュ&チップスの大きさにはびっくりしました。
その後、ロンドン市内を研修してまわり、バッキンガム宮殿やビックベンなどを見ました。穏やかな雰囲気が街全体を包んでいて、なんだかロンドンでは時間がゆるやかに流れているような気がしました。
5日目に行った大英博物館では、モアイ像やロゼッタストーン、エジプトのミイラやアッシリア人の壁画など世界中の貴重な宝物の数々を目にすることができました。それらを見て、かつての大英帝国の栄華がひしひしと伝わってきました。その後に行ったナショナルギャラリーでは、岩窟の聖母というレオナルド・ダ・ヴィンチの作品に注目しました。以前、テレビ番組で見たことがあるのですが、この作品は2点あって、ひとつはフランスのルーブル美術館にあり、もうひとつはここナショナルギャラリーにあるのです。2つの作品は天使の頭に光の環が付いているかいないかなどの違いがあり、今回両方の美術館に行き自分の目で見比べることが出来てよかったです。その日の夜に鑑賞したミュージカル、マンマミーアは踊りと歌で盛り上がり、とても心が動かされました。
6日目にはワーナー・ブラザーズ・スタジオの見学ツアーに参加しました。なぜこのツアーに参加したかというと、もともと映画に興味があり、ファンタジー大作のハリーポッターの世界がどのように作られているかを知りたかったからです。映画のセットや撮影のカメラ、CGの合成技術を実際に見て、体験できました。ハリーポッターの映画のヒットの裏にはたくさんの人たちの苦労があるのだなと思いました。
そして最終日。百聞は一見に如かずということをこの旅を通して感じました。
また、フランスやイギリスでは交通マナーが悪く、バスや地下鉄の運転も荒く、スリのような人も見かけたので、日本がいかに安全な国かというのも実感しました。
こうして今回の旅を終えて、僕は物事を見る視野が広がったと思います。国が違えば宗教や風土も違う。そしてそれらを背景に文化や習慣も違っている。まさにそのようなことを自分の目で見て、感じました。そしてこの経験をいかし、これからは今までのような固定観念にとらわれず、自由な発想で、様々な角度から物事を考えることが出来ると思います。
国際化の流れが進んでいる現代。今回、フランスとイギリスに行き、改めて国際社会における英語の重要性を感じました。添乗員の有馬さんが英語を使いこなしている姿はとてもかっこよかったです。僕自身も今まで授業で習ってきたことをいかし、少しは日常会話を聞き取ったり、使ったりすることができました。母国語は違ってもお互いに共通の言語を使い、言葉のキャッチボールをする。相手の気持ちを知り、自分の気持ちを伝えることができる。このことがどれだけうれしく、楽しいことであるか今回の旅で気づきました。もっと英語を話せるようになりたい、もっと外国の人と交流してみたい。そんな感情が僕の中で猛烈に湧きあがってきました。なので、これからも英語の学習というものを大切にしていきます。そして、将来もう一度フランスやイギリスに行きたいと思います。
今回僕はこうしてフランスとイギリスに行き貴重な体験をたくさんし、今までの自分とは大きく変わったと思っています。このことから、今回旅に行きたかったけど行けなかった人、全く外国に興味のない人などを含め、たくさんの瑞陵生に僕が伝えたいことは、日本にいるだけではわからないことがこの世界にはたくさんあるということです。外国に出ることであらゆる刺激を受け自分自身を大きく成長させるためのきっかけになる。そう僕は思います。また、瑞陵高校に興味がある中学生に伝えたいことは、この高校はとてもいい環境に恵まれているということです。今回の事業のような卒業生のご厚志に基づいた取り組みは珍しく、瑞陵高校だからこそできる良い経験だと思います。
最後になりましたが、今回の「ルーブル美術館・オルセー美術館と大英博物館見学の旅」を企画し、多大な援助をしてくださった一般財団法人瑞陵高校助成基金の方々、瑞陵高校の卒業生の方々、校長先生、教頭先生、フランス語・英語講座を実施してくださった梶野先生、ミュージカルに関する英語講座を実施してくださった高見先生と中村先生、世界史講座を実施してくださった森先生、その他の瑞陵高校の先生方、今回の旅行の企画・運営をしてくださった近畿日本ツーリストの加藤さん・添乗員の有馬さん、そして今回の旅で僕たちを引率してくださった三輪先生に心から感謝しています。また、僕を行かせてくれた家族にも感謝しています。ありがとうございました。