第10回海外学習のレポート UYTさんのレポート
参加者から提出された報告レポートです。個人名や写真の表現・配置等にオリジナルとは異なる点はご容赦ください。皆さんのレポートは下の略名をクリックして頂くとご覧いただけます。
「イタリア」
現地の風景、人々、宗教、またそれらを題材にした美術品の数々。現在の「イタリア」を知るという目標について、これらを体験し自分が得た経験とその結果を報告したいと思います。
風景
イタリアの風景は実に多種多様で、それぞれが「イタリア」の色々な特徴を示してくれました。
工業が発展したミラノのダウンタウンは高層ビルがそびえたち、路上駐車されている車の数々は自動車産業中心という特色を強く反映していました。まさしく現在の「イタリア」の特徴の一つが、人々によってどう形作られたかを表しているようでした。
遺跡や古代風の建築様式の建物が並ぶローマの街並みはイタリアの歴史が色濃く表現されていて、ルネサンス、バロックと様々な時代背景の建物は当時の様子を非常に細やかに感じさせてくれます。
道中に見たのどかな牧場地帯は人口密度が基本的に高く、地理的にも平野の少ない日本ではあまり見られないですが、逆にそのとても広々とした耕地は地理的にも特徴が近いアメリカで見た牧草地に非常に似ていました。こういった統計的、地理的特徴の違いや共通点の風景への影響を実感しました。



人々
正直のところ、関わったイタリアの人々というのはほとんどが店員や観光客といった具合で、一概にイタリア人を理解できたとは思えませんでした。そこで分かった範囲で、あくまでこういう人々に出会い、こう感じたというのを報告します。
まずガイドさんが言っていた通り、イタリアの店員さんの中には高圧的で不親切な人もかなりいました。お釣りを間違えた際指摘すると軽く舌打ちされたり、何度も聞き返したりするとウザがられたり。しかし周りで同じように接客されているイタリア人の人々はそういった態度もあまり気にせず、軽く流していたところを見ると日本との接客の差に驚くと同時にイタリアの人々の価値観、基準が違っているという事実を実感しました。この事実を知れたことは僕にとってはとても嬉しいことでもあります。というのも人々がどういった環境で暮らしてきたかがその人を形作っているという考えがあり。その考えを再認識し、自分たちとは全く似つかない時間を送ってきた人々と触れ合い、その人たちが育った環境の中に飛び込めたことは今後の人間関係の構築に非常に役立つと思うためです。
しかし同時に優しく親切に対応してくれる店員さんもいらっしゃり(もうそれこそ安堵の極み)、若い店員さんはシフトが終わったあとoffに切り替えるスピードが尋常ではなく、さっきまでオーダーをとっていた男の子が時計を見るや否やエプロンをダウンに着替え、同僚と仲良くしゃべった後手ぶらでタバコに火をつけながら夜のローマに出ていく姿はかっこよすぎました。改めて人々の多様さを実感しました。
宗教・芸術作品
今回の研修旅行のメインともいえる美術品鑑賞。数多くの美術館に行って感じたのは宗教と美術品テーマの深いかかわりです。
ローマ帝国の宗教を征服しない方針によりそれぞれの地域が自由に宗教を信仰したという背景もあって、芸術作品の多くが宗教上の神話や伝説にまつわるものであること自体が、無宗教の国で育った人としては驚きでした。数々の神殿や遺跡、彫刻に絵画、それらから伝わるとても強い信仰心を感じることができました。
また、実物の作品を見ることで筆の形跡や少し雑になっている背景のディテールなどその作品の細かい特徴がよくわかり、その絵画/彫刻が人によって作られているという実感を得るとともにその技術の高さにも感動しました。
今回の旅の最後に訪れたバチカン美術館。カトリックの総本山ともいえるサンピエトロ大聖堂で旅の個人的な目標の一つであった「教会でパイプオルガンの演奏を聴く」を(生演奏ではなかった気もしますが)達成しました。聖堂の広大さもあってその音楽は非常に神々しく、キリスト教徒ではないもののその宗教の偉大さに魅せられました。
そして事前学習の一環で行ったレオナルド・ダ・ヴィンチについての調べ学習で知った「芸術は自然を師とし、時にそれを超える」という考え、実際に彼や他の芸術家の作品を鑑賞することによってその意味に納得した気がしました。


まとめ
今回の旅を通して、風景、人々、宗教そして美術作品といった様々な観点から「イタリア」を心から知ることができました。まさに一生の宝物ともいえるような素晴らしい経験ができ、より広い視野を獲得できた気がします。この経験を最大限活用し、より丁寧な生き方ができるよう努めるつもりです。この度はこのような機会を与えてくださり本当にありがとうございました。
