日程別レポート 8月2日(4日目)その1
このページは参加生徒の分担による「一周年記念海外学習の記録」を元にしています。必ずしも日程毎にはなっていませんが、生徒達がたどった道筋の記録です。ご覧いただけますと幸いです。各項目のクリックで該当ページに移動します。間違い等は、お許しください。
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フィレンツェへ
この日はローマからフィレンツェに移動した日でした。僕はこの一日の中で電車を使っての移動とウフィツィ美術館について話していきたいと思います。
まず、午前中テルミニ駅から電車に乗りました。テルミニ駅はローマの主要な公共交通機関で乗降客数は1日に約48万人もの人が利用するヨーロッパで最も大きな駅の一つとなっています。そこから電車で約1時間30分ほどかけてフィレンツェに到着しました。
フィレンツェは町自体が世界遺産に登録されていて花の都と呼ばれています。町はとても綺麗でストリートのバイオリン演奏者やギター演奏者がいて音楽を奏でています。町をぶらぶら歩いているだけで一日中過ごせそうな場所です。
今回は2つの美術館に行きましたが今回はその中の一つのウフィツィ美術館について話していきたいと思います。ウフィツィ美術館はメディチ家歴代の美術コレクションを収蔵する美術館です。その収容数はとても多くてイタリアで最大となっています。今回はウフィツィ美術館にあった僕が気に入った作品を絞って紹介していきたいと思います。
ヴィーナスの誕生
この絵の作者はサンドロ・ボッティチェッリで中央にいる女の人がヴィーナスです。海の泡から生まれて美と愛の女神であるヴィーナス。帆立貝の貝殻の上に載って自分の裸を恥ずかしがりながら手で隠しています。
ヴィーナスの左にいて息をヴィーナスに吹きかけるのは西風の神ゼフュロス。ゼフュロスの妻である花の女神フローラも夫に抱き着いてヴィーナスを象徴する花である薔薇をあたりにまき散らしています。
西風に吹き寄せられて流れ着いたその先はキュプロス島の浜辺。浜辺には季節の女神ホーラが出迎えています。
意外と絵が大きいことに驚きました。縦172.5cm、幅278.5cmもあります。
春
この絵もヴィーナスの誕生と同じくボッティチェリの作品です。中央にいるのがヴィーナス。右の三人は息を吹きかける西風の神ゼフュロス、花を吐き出している美の女神・妖精のクロリス、花の女神フローラです。実はフローラとクロリスは同一人物でこの場面ではゼフュロスが息を吹きかけてクロリスがフローラに生まれ変わる場面です。花の女神フローラ(プリマヴェーラ)はヴィーナスの花である薔薇を撒きます。
キューピッドが恋の炎のついた矢でねらいを定めている左の三人が、愛と貞節、美をあらわす三美神です。
この作品を見るにあたって見どころとして言われたのが草原です。なんとこの草原には40種類、500本の植物が描かれているそうです。この絵の中にそんなに多くの植物が描かれているのはすごいと思いました。
ヴィーナスの誕生と同様絵が大きくて縦203cm、横314cmもありました。またこの絵とヴィーナスの誕生は同じ部屋にありました。
ウルビーノ公夫妻の肖像
この絵は妻と夫で対になっていました。
顔を近くに近づけてみても毛穴一つ一つまで丁寧に書かれていました。後ろの空気遠近法が素晴らしく、いつの時代でも評価されてきた絵だそうです。
これが一番この美術館で印象に残りました。
とてもグロテスクでリアルです。調べてみるとこの絵の作者アルテミジア・ジェンティレスキはこの絵を描く前強姦されたそうです。その恨みをこの絵にぶつけるためにこんな絵を描いたといわれています。今まできれいで美しい場面の絵ばかり見てきたので突然この絵を見たときは驚きました。
続きは、日程別 8月2日分(その2)をご覧ください。