US2017報告集_個人2

第5回海外学習のレポート 2年 ODA さんのレポート

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スミソニアン博物館群とメトロポリタン美術館見学8日間の旅

今回の研修旅行参加の目的

将来国際的に働いたり、世界的な視野で見ることができる柔軟な考え方を持った国際的な人間になりたいので、多くの人種がいて、多様な文化を持つアメリカへ行き、どのように人々が生活の中で関わり合ったり、異なる言語での意思疎通をしているのかを学びたいことと、僕はコスモサイエンスコースに在籍しているので、機械や建築物、街並みなどに非常に興味があります。実際に行って直に実物を見てその質感や色合い、周りの雰囲気など五感すべてでいろいろなことを肌で感じ、学びたいと思いました。この研修旅行では、多くの博物館、美術館、記念碑などを訪れました。まずは、その紹介と感想です。
・ウドバー・ハジー・センター
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ライト兄弟による人類初の動力飛行100周年の2003年に開館した航空博物館の別館で、空港の横にある東京ドーム1.5倍の大きさの建物の中に実物の飛行機が飾ってありました。
とくにスペースシャトル・ディスカバリー号は、耐熱タイルがボロボロになっているのが分かり、地球と宇宙との往復の大変さが改めて実感できました。超音速旅客機であるコンコルドは、マッハ2で飛行するが航続距離が短く、大西洋は越せても太平洋は無理であったこと、100人しか乗れないこと、滑走路が長く必要なこと、そして音速を超すために衝撃波が出てしまうことなどにより16機しか製造されず、2003年に営業飛行を終えています。この飛行機は三角形のデルタ翼で美しさを感じる飛行機でした。例えば、この飛行機ならば日本からアメリカに半分以下の時間で来ることができるが何倍も運賃が高いだろうし、あっという間に着いてしまったら有り難みが薄れるかなと感じました。
・航空博物館
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入口から入ると、アメリカで最初に有人飛行したマーキュリーのカプセルや、世界初の大西洋単独無着陸飛行に成功したリンドバーグの「スピリット・オブ・セントルイス」など所狭しと陳列されています。月の石にも触ることができ、列ができていましたが、素人目には地球の石とあまり変わりがない様に感じました。零戦も実物が展示してありました。昨日の別館でも感じましたが、零戦を初めて見たし、ガラスケースの中にではなく本物があたかも無造作にもう少しで手が届くようなところにしかも多数展示してあることに驚きました。映画やアニメで見た物が大きさや色や焼けた跡、戦闘の傷跡などがそのままで、当時の様子が自然に想像できました。ゆっくり自分のペースで見ることができたらいろいろなイメージができるのに、大学生や社会人になって、再び訪れたら違う映像が浮かぶだろう、そんな風に思える場所でした。この旅行の後でも、映画やアニメを見たら「これ実物を見たけど実際は思ったより○○なんだよ」と自信を持って説明できる様になれた経験でした。
・ホワイトハウス

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地上三階地下三階建てで、中には、ボーリング場、映画館など外に出なくてもすむ必要な施設や楽しめる施設、防空豪や病院などがあるそうです。客室は135部屋,風呂は32あり、指示無しで1km以内確実に打てるスナイパーが何人もいて、他の大統領と違い、トランプ大統領は平日はホワイトハウスにいて、週末は大統領専用機であるエアフォースワンを使ってフロリダの家に帰るそうです。まだ2日目ですが大きな建物を見過ぎて、ホワイトハウスが思ったより小さく見えました。でも地下に3階分あり、ボーリング場があり客室やお風呂がホテル並みにあるのがすごいと思いました。いろいろな物の規模が日本の10倍は超えている感じがしました。

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ワシントンのタイダルベイスン河畔に1912年、日本から友情の証として贈られた桜がありました。まだ、開花には早かったようですが、探すと少し咲き始めた花もありました。

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・ ワシントンモニュメント 169m

アメリカ初代大統領、ワシントンを讃えるために造られた塔です。南北戦争で作るのが途中で25年間中断し、そこで色が変化しています。建設当時は世界で一番高い建造物だったそうです。ワシントンDC内では一番高い建物にするために40m以上の建物を作らないようにしてワシントンのどこからでも見えるようにしているようです。日本では首都である東京には高層ビルが沢山ありますがアメリカのワシントンDCは首都なのに高いビルを作らず、どこからでもこの塔を見られる様にしていて、空港や道路に大統領や有名人の名前を付ける、日本と異なる文化の国であるのだなあと感じました。

・自然史博物館
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映画ナイトミュージアムの舞台となっていて、入ると大きな象に出迎えられました。牙の本物は重くて倒れてしまうのでイミテーションで、その他は本物の皮の中に粘土を時間かけて入れた剥製を完成させたそうです。映画を小学生の頃に、映画館に見に行った記憶があるので、この博物館を一番楽しみにしていました。古代からの海の中からの進化、鉱物、人類の進化が展示してあり、ホープダイヤの実物を見て、持ったものが無惨な死を遂げる呪いのようなものがなぜあるのかと思いました。僕は鉱物や宝石が好きで、見ているうちに記念に何か欲しくなって、アメジスト(ムラサキ水晶)を売店で買いました。
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・人との関わり

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どこでも「ニーハオ?」「アンニョンハセヨ?」「こんにちは?」” Where are you from ? , How to say ○○in Japanese ? ” など、町中ではよく声をかけられました。日本では見知らぬ人に声をかけないのに、アメリカ人はすごくフレンドリーでした。しかも簡単な英語でゆっくり話してくれるし、中国語や韓国語、日本語など知っている言葉を交ぜたりしてくれました。言葉だけで伝えるのではなく身振り手振りのジェスチャーを含めて分かりやすく伝えようとしていました沢山の人種や言葉を話す人がいて、また外国からの旅行者もいるので慣れている感じがしました。また、ホテル、博物館、飛行機や公共の場では、言葉が分からなくても通じるように、分かりやすい絵や図で表現してある物や、多数の言語で説明してある物もありました。

・異文化、日本との違い
アメリカは国土が広いから、移動に車が必要で自動車運転免許は15歳半からとれます。高校に自動車で通う人も多く、教習所はなく、親など免許を持つ者が教えればよいようです。HOU2という標識で規制をかけて車を減らそうとしていて、二人以上乗っていないと通れない規制をしていますが、人形をのせたり後ろ向きのチャイルドシートを乗せている人も多く、見つかったら罰金だそうです。また、日本では全く経験したことがないのに、アメリカではこのような場所で?と思うほど多く、ほとんど全ての場所で荷物検査や金属探知器がありました。しかも空港と同じレベルです。テロ対策なのでしょうか。ミュージカルでは、シーンが変わるたびにブラボーという歓声や拍手、賞賛の声が大きかったです。舞台上で実際に火を使っていて驚きました。翻訳機を使わずに、英語で聞いていたら、単語が分かり楽しめました。

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・街

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アートに関心が強いようで至る所にアートが多くありました。公園には、りす、鳥が沢山いて、都会の中で自然を感じることができました。道の舗装が荒く、デコボコで、バスの中はアトラクションのようにバスごと跳ねました。絶対にご飯を食べたり、飲み物を飲んだりはできない状態です。日本の丁寧さや技術力の高さに改めて感心しました。トイレは、入り口の戸が短く中の人の足が見えるので、落ち着かなくて慣れませんでした。

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・食べ物

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何でも大きく量がとても多かったです。ハンバーガーを注文したらポテトもセットで付いてきて食べきれない感じでした。アイスクリームやお菓子は、砂糖がすごく入っていて甘く、有りえない様なカラフルな色をしていたりする物も多くあり、勇気を出して食べてみるとほとんどの物は一口しか食べられない甘さやくどさでした。ホテルや飛行機のコーヒーはスターバックスで、スターバックスは日本のコンビニの様に沢山のショップがありました。

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トランプタワーは外装も内装もほとんどが金色でできていました。グッズはトランプさんのものばかり売っていました。

*まとめ。

教科書で見たり聞いた物を、直近で実際に見てみるとイメージを大きく凌駕している物があったり、逆にたいしたことないなと思えることもあったりしました。名古屋には100m道路がありますが、ワシントンのモールやニューヨークのセントラルパークは規模が数倍から10倍近くはあります。ワシントンは、道路や公園の配置が幾何学的でやニューヨークの街中に森がある印象を受けました。
また、この研修を通じて思ったことは、一度黒人のオバマ氏が大統領になったと言っても、やはりまだ貧富の差が激しく、電車の中、ビルの間やシャッターの前、タイムズスクェアやトランプタワーから少し離れたところなどにもホームレスが沢山いました。ほぼ全てが黒人で、やっぱり人種差別はなくなっていないのだなと感じました。レジのところには、Change Please!(おつりをください)と言って立っているホームレスに驚きました。

*一般財団法人瑞陵高校助成基金や、他の生徒に向けて伝えたいこと。

今回、アメリカ8日間研修旅行に行けて、研修旅行のために尽力してくださった熊澤さんをはじめ財団の方々、添乗員、現地のガイドさん、杉本先生、その他多くの方々に感謝します。ありがとうございました。
今回、2年生の男子は僕一人でした。2月はずっと週に3回ほど事前発表や英会話教室、旅行会社からの説明などあり学年末テストの勉強が大変でした。春休みも研修旅行とその後のまとめでほとんどつぶれてしまい、宿題を終わらせることが大変でした。
それでも今回、研修旅行に参加できたことは、今後の僕の人生にとって大変有意義なことであると確信しています。ですから今年申し込んで落選してしまった人も、3年生になる前の忙しいときだからと敬遠せずに、来年度も申し込んでみて下さい。世界観が変わると思います。