第7回海外学習のレポート 2年 TUK さんのレポート
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スミソニアン博物館群とメトロポリタン美術館見学の旅8日間
研修旅行の目的
私は、外国に行くことで日本との文化の違いを発見したり、日本の文化を見つめ直したりすることを今回の研修の目的としました。また、財団様がおっしゃっていたように、「現地で本物」を見て、この研修でしか感じれないことを五感をフル活用して感じることも目的としました。
ニューヨーク メトロポリタン美術館 源氏物語展 より 白い着物
個人的に気になっていた源氏物語展に行って白地の着物を見てきました。自宅や日本の美術館などでも何度も見たことのある着物たちですが、アメリカの美術館で見るとやはり感じることが違いました。まず、私は日本で見ても、わ~綺麗~くらいにしか思わないのですが、アメリカで展示されていることに感動し、とても嬉しい気持ちになりました。そして当然のことながらそれの説明は英文で書かれていました。なのであまりよく理解できなかったのでじっと自分でよく見なければならず、そうすることで日本で同じものを見たとしても自分では気づかなかったであろうことも気づくことができてよかったです。以下は私がこの着物について気づいたことや見て思ったことや気づいたことをまとめたものです。
・川、花、松などの多くが水色で描かれている
―地の色の白色がちゃんと見えて上品な日本の美しさを感じた
淡いピンクの花や山をピンクのものも描くことで水色で全体が沈んだ色の感じにならないようにしているのかなと思った
・梅の花ような丸い形の花は上半身に多くあった
―上半身部分からやわらかく可愛らしい雰囲気を感じた
・蓮の花のようなトゲトゲした形の花は下半身に多くあった
―綺麗で上品な仕上がりになり、締っている感じになった
特に後ろから見ると、地面についている部分にこの形の花が多いので華やかさも感じた
この花の偏りが逆だったら、可愛らしさが少なく荘厳で上品な着物になっていただろうなと思いました。
・金色ではなくピンクの刺繍が入っている
―金色より光り飛びすることなく(展示してあった他の作品と比較)柄がはっきりと見えやすかった
遠くから見ると金色のように見え華やかさを感じた
ピンクの花たちが描かれているため一体感もあった
・黒色でなく濃い緑やえんじ色で描かれている
―他の作品では締めの色は黒が多かったが、この着物は全体的に淡い色合いなので濃い緑やえんじ色が使われたのだろうと考えた
遠くから見ると黒色にみえるが、ここに黒色を使っていたら、もっと堅く強い雰囲気の着物になっていただろうなと思った
・ゴッホの作品
私の家にはゴッホの「15本ひまわり」のレプリカが飾ってあります。だからなのか、あまり美術のことはわからなかったのですが昔からゴッホの作品はすごく好きで今回この研修でゴッホの作品が見れると聞いてうれしくて、実際見に行くことをとても楽しみにしていました。
アメリカの美術館は日本の美術館のようにガラス越しで見たり、近づかないようにポールが立ててあったりすることはあまりなく、文字通り真近できることができて驚きました。そして写真もフラッシュをたかなければ撮っていいことにも驚きました。写真を撮ってまた家で見返すことができるのはとてもいいなと思いました。以下は私がこの研修で見たゴッホの作品2枚について気づいたことや見て思ったことや気づいたことをまとめたものです。
(上写真メトロポリタン美術館 より
ゴッホ「ひまわり」)
・ニューヨーク メトロポリタン美術館 より ゴッホ「糸杉」
・濃い色の糸杉が大部分をが占めている
―インパクトがすごかった
この濃い色とは対照的に空の色はやわらかく白めで、
それによりまた糸杉が際だって感じた
・絵の具が幾重にも塗り重ねられている
―糸杉が空よりも立体的に感じた
・葉がすべて上向きに描かれている
―糸杉全体が燃え上がっている炎ように見えた
糸杉が生きているように思えた
・ニューヨーク ニューヨーク近代美術館(МоМA) より ゴッホ「星月夜」
・糸杉は上に、風は横向きに描いて交わっている
―糸杉は立派に立っていて、風は強く盛大に吹い
ているように感じた
より一層糸杉が前に出て、立体的に見えた
・中央に協会のような高い建物
―目につきやすいところに描かれているので、や
はり無宗教の人が多い日本では描かれること
のなさそうな絵だなと思った
描かれた当時になにか宗教的なことが起きた
から描いたのかなと考えた
・右側から見る
・月
―光の加減なのか、正面で見るより大きく明るく見
えた
・星
―正面から見るとただの星だと思っていたが、風に
乗りながら糸杉の周りを囲むように描いてある
ことに気が付いた
なので私は、星ではなく糸杉の妖精が周りで飛ん
でいるようだと思った
・研修を終えて
私はこの研修中に「日本とちがうね~」ということが多くありました。もちろん、エスカレーターは右側に立ち止まるということや、ホテルの部屋にチップを置いておくなど事前に知っていたことも多くありました。しかし、銅のチップはサービスに不満があるという意味に捉えられることがあるということや、レストランで水とともにコーラやペプシが出てくること、有名な建物に入る際にはだいたいボディチェックがあること、飛行機の荷物検査では靴もぬいで検査されることなど知らなかったことのほうが多くてとても新鮮でした。特に、日本にはなくていい取り組みだなと思ったのは、飲み物についてくるストローが紙製だったことです。これはエコ運動の取り組みとしてとてもいいなと思い日本にも広がればいいなと思いました。調べてみるとスターバックスもこの紙ストローを推奨しているらしく日本で紙ストローが使われる日も遠くないそうです。
この8日間の研修ではこのように、日本で過ごしていたら気が付かなかったことに自分で気が付き、考え、調べることができ、それをまた仲間と共有し、一緒に驚き、経験することができました。この一連の流れを日本でも、この先の将来でもきちんと実行したいと思います。
そして私たち10名にこのような経験させてくださった、一般財団法人瑞陵助成基金様に心から感謝申し上げるのとともに、この取り組みのことをもっと多くの人に知ってもらい、またこのような経験をすることのできる人が1人でも多くなるように、これから私も他9名と協力し、情報を発信し、努力をしていきたいと思います。