一般財団法人 瑞陵高校助成基金は、瑞陵生の学びを深めるための支援を行っています。

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第6回海外学習助成事業の報告集 2年 MRK さんのレポート

 参加者から提出された報告レポートです。個人名や写真の表現・配置等にオリジナルとは異なる点はご容赦ください。皆さんのレポートは下の略名をクリックして頂くとご覧いただけます。
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イタリアを巡る6泊8日の旅

<研修旅行の応募理由>

 私は歴史選択で日本史を選択しており世界史に詳しいわけではありませんでしたが、日本史も世界史も大好きなので参加を希望しました。また、将来食に関する職業に就きたいと考えているので、フランス料理に多大なる影響を与えたイタリアの食文化にふれたいと思い応募しました。

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<ミラノ>

・イタリア初食事!
 イタリアに到着するには約12時間かかり、時差は8時間あるので疲れと時差ボケでミラノに到着した日は眠たくて仕方がありませんでした。到着した時の現地時間は夜の8時、到着してすぐこの日4食目となる夕食を食べました。前菜にミネストローネ、主菜にはサラダと白身魚のトマト煮でした。まず驚いたのはパンのしょっぱさ!イタリア旅行の中でパンのしょっぱさにはずっと悩まされました。またイタリアにはバターやドレッシングを使う文化がなくパンはスープに浸したりオリーヴオイルとバルサミコ酢をつけたりして食べます。サラダも同様に塩・オリーヴオイル・バルサミコ酢をかけて食べます。私はオリーヴオイルが好きでしたので問題なく食べることができましたが、苦手な人は大変だろうなと思いました。

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<最後の晩餐>

 ミラノ研修1日目、朝一番にレオナルド・ダ・ヴィンチ作「最後の晩餐」を観に行きました。大人気で予約しなければ観られず、また1度に25人まで、鑑賞時間も15分間と定められています。予約の時間は8時30分、ホテルを7時30分に出発しました。イタリアに到着した次の日だったのでこの日の起床が一番つらかったです。
 「最後の晩餐」はイエス・キリストがこの中に裏切りものがいると発言したシーンです。弟子の動きや表情が全員異なっており印象深かったです。
「最後の晩餐」で特に絶賛されているのは一点透視法という遠近法です。私は写真では感じることができなかったのですが実際に見てみると奥行を感じることができました。
 ↑ サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会と「最後の晩餐」

<ミラノのドゥオモ>

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 ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリアを抜けるとドゥオモが目に入ります。一目見て、圧倒的な存在感に唖然とするばかりでした。個人入場は2時間待ちでした。私たちは団体入場予約でしたので待ち時間は20分程度でした。入場には持ち物検査と身体検査がありとても時間がかかるようになっていました。途中何人かの人に抜かされたのでガイドさんに尋ねたところ小さな子供やお年寄りの方は並ばず先に進んでよいという考え方らしく心に余裕があっていいなぁと思いました。
 中に入ると荘厳な雰囲気で包まれており、息を吐くのもためらうほどでした。床はすべて大理石で何百年も前に作られたとは思えないかわいいデザインでした。窓のステンドグラスはどれもきれいだと思いましたが、製法によって評価が変わってくるらしくそういったことをふまえて見るとさらに楽しめました。

<ブレラ美術館そしてウフィッツィ美術館>

 3日目の午前はミラノのブレラ美術館に行き、その後フィレンツェへと出発しました。添乗員さんのルネサンスを支えたメディチ家についての話や道程に見えるものの解説を聞きながらバスで4時間かけ移動しました。
 フィレンツェには景観をまもるために街全体に規制がかかっており大型のバスは街中には入ることができません。なのでフィレンツェはほぼ徒歩観光をしなければなりませんでした。また景観保護のため歩道も昔の石畳のままで非常に歩きづらく(イタリアは割とどの都市でもそうなのですが)少し歩いただけでへとへとになってしまいました。
 フィレンツェに到着して初めに向かったのはウフィッツィ美術館です。ここにはボッティチェリ作「春」、「ヴィーナスの誕生」があります。観たときには、教科書に収まる小さな縮尺でしか見たことがなかった絵を本当に観ているのだという感動と、写真には納まることのない作品の素晴らしさへの感動で胸がいっぱいになりました。

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  「春」(左) 「ヴィーナスの誕生」(中) 「最後の晩餐」(右)


<フィレンツェ2日目>

 フィレンツェ2日目最初に向かったのは「ミケランジェロの丘」。ここはまさにフィレンツェ!と誰しもが思う光景が目の前に広がっていました。その後サン・マルコ美術館、アカデミア美術館にて「受胎告知」や「最後の晩餐」などを鑑賞したのちフィレンツェのドゥオモやジョットの鐘楼、天国の門を見ました。フィレンツェのドゥオモもミラノと同様に約2時間待ちという長蛇の列。時間の関係でドゥオモ内部に入ることやジョットの鐘楼を直接見ることはかないませんでした。また次回機会があればぜひ見たいです。

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 ミラノやフィレンツェのドゥオモの周りは観光客でごった返しており、ミサンガ売りやポスター売りは物珍しさと同時に少し怖かったです。芸術の国イタリアの中でもルネサンスが栄えた芸術都市フィレンツェ。ドゥオモの周りは多くの画家たちがフィレンツェの風景画を売っていたり、似顔絵を描いていたりします。また、演奏会も突如始まります。私たちはとても上手な方々の演奏を聞くことができました。このような機会はなかなかないと思い私はチップを払ってみました。美術品をみること以外の経験もできうれしかったです。

<ローマへ>

 この日も午後は移動時間。ユーロスターに乗りフィレンツェに別れを告げローマへ。
机があり4人が向かい合わせで座れるようになっていたのでお菓子を食べたりトランプをしたりと楽しく過ごすことができました。ユーロスターにはこれを含め3回乗車したのですが、運のいいことに1度も遅延することはありませんでした。(イタリアの電車は遅延することで有名)また日本では考えられないことですが、イタリアでは電車の到着するホームがぎりぎりになるまでわからない、というびっくり仕様です。なので電車に乗車するときは自分が乗車する電車がどこに停まるのか電光掲示板とにらめっこしていなければなりません。いつ表示されるかも定かではありませんし、放送もない。日本は随分とていねいだなぁと痛感しました。

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<ポンペイ遺跡>

 ローマについた次の日は朝からローマ・テルミニ駅からナポリへ。
ナポリ駅からはバス移動でしたがこの時のバス移動が一番辛かったです。ナポリの石畳はこれまで行った都市の中で一番舗装されておらず、車内は常にジェットコースターのように揺れていました。乗っているだけで酔ってしまいました。
 午前は国立考古学博物館と国立カポディモンテ美術館を回りました。昼食にナポリの窯焼きピザを食べ、午後からはポンペイ遺跡へと向かいました。ポンペイはヴェスヴィオ火山の噴火がなければ滅びることはなかったと思えるほどに高度に発達した文明でした。
 2車線道路や歩道、横断歩道に下水道等々、聞けば聞くほどそれは本当なのかという気持ちが湧いてきます。歌劇場もあり、現在でも使用されることがあるそうです。

<ローマ市内>

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 研修最終日、午前はヴァチカン市国へ行きました。ヴァチカン美術館には倫理の教科書の表紙であるラファエロ作「アテネの学堂」や現代文の教科書の裏表紙に印刷されているミケランジェロ作「最後の審判」があります。どちらの作品も一人で描き上げることができるとは思えない大きさのもので「最後の審判」に関しては壁から天井まで一切の隙間もなく壁画が描かれていました。私は絵を描くことは大の苦手ですので、きっと私が想像している何倍もの苦労を越えて作品を仕上げたのだろうと思いました。作品のすばらしさとともに何年もの歳月をかけて完成させる執念に感嘆の念を禁じえませんでした。
 「最後の審判」が描かれているシスティーナ礼拝堂の天井画「創世記」の9つの場面の絵も素晴らしく、ちょうど真下からみると立体感があり彫刻を見ているようでした。写真でなら何度も見たことのある作品でもこんなにも本物は違うのかと驚きました。
 ヴァチカン市国を出国後スペイン広場・トレヴィの泉・真実の口に向かいました。トレヴィの泉にコイン投げ入れるときには決まりがあり、また投げるコインの枚数によっても叶うことが変わってくるそうで、「後ろ向きに投げれば幸せになれる」とかそういうものだと思っていた私は反省しました。

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 その後最後の研修場となるコロッセオとフォロ・ロマーノへ向かいました。時間がなく中に入ることができなかったのが残念でしたがそれでも楽しみだったコロッセオを間近で見ることができうれしかったです。コロッセオはとにかく大きく、機械なんてない時代にこんなものはつくれるのかと驚きっぱなしでした。

<感想>

 事前学習で観る作品や建造物の意味や歴史的背景を勉強し「興味が湧いてきた!」出国前はその程度の実感しかありませんでした。しかし着いてからは作品・建造物にただただ圧倒されるばかりの研修旅行でした。先に述べたように私は美術が大の苦手で、絵画よりもドゥオモやコロッセオ等の建造物に興味がありました。しかし建造物の壮大さもさることながら、絵画の緻密さが素晴らしかったです。また、込められた意味、時代の移り変わりによる技法の進歩にも感動しました。帰ってきてからの方がイタリア美術や建造物に対する興味が大きくなりました。