ウフィツィ美術館 ”館内にて”のページです。
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ウフィツィ美術館の入り口は通路に下げられている大きなバナーがなかったら見過ごしてしまいます。入館時のセキュリティチェックは目視だけの大ざっぱなものから、エックス線透過と金属探知ゲートを備えたものなどいろいろです。撮影は厳禁なので写真はありませんが、とりあえず無事通過です。今回はホームページ更新用にレンタルしたiPadminiにWifiルーター、デジカメ2台と予備バッテリー各1個、スマホ、これに加えて表財布と裏財布、補水用サーモス 、お手ふき用濡れティッシュ等、結構な荷物を常時持ち歩いたものですから大変でした。
いよいよ展示室です。各展示室は人で溢れかえっており、落ち着いて鑑賞している余裕はありませんでした。混雑の要因は私たちを含め団体での鑑賞にあります。システィーナ礼拝堂でも体験しましたが、朝の満員電車並みの混雑、文字通りの立錐の余地がない状態から、すっと人のいなくなる時間があります。団体の場合はガイドによる見どころの解説がありますから、ガイド間の連携が取れないと上手く流れません。まだ、このような調整システムは整っていないようで、ガイドが各部屋の警備担当に何か伝えると係が飛んで来て交通整理にあたる場面を目にしています。
入館口に近いボッティチェッリの展示室は、異常なほどの混雑でした。したがって「ビーナスの誕生」と「プリマヴェーラ」の2大作は、正面から見ること自体が困難でした。特に「プリマヴェーラ」は先行グループのガイドが絵の正面中央で延々と解説してくれるものですから最悪です。離れていては保護ガラスのため細部は見にくく、加えてこのグループ、北欧系の大柄な人たちばかりです。粘ってはみましたが、そうこうしているうちに私どものガイドさんがこの状況に見切りを付け、先の方へ移動してしまったことをイヤホンの音が途切れて知ることになりました。
絵の細部はウィキペディアにある超高画素の写真で見ることはできますが、筆のタッチは分かりません。保護ガラスと照明の具合なのか「ビーナスの誕生」が思っていたよりシャープさに欠ける印象を受けた理由を探りたかったのですが……。
ゆっくりと落ち着いて鑑賞できたら……。ウフィツィ美術館の展示室は、写真から分かるように絵に合わせて壁の塗色が変えてあります。本当によく考えた展示がなされています。
記録用の写真は撮れましたので、これ以後の撮影は諦め、鑑賞に徹することにしましたが、何故かガイドさんも早々に切り上げてしまい、ベッキオ橋のビューポイントで休憩です。このような混雑の中で、グループ毎の解説ガイドには限界があると感じました。ガイドする方もそれる方も疲労は尋常ではありません。
ブレイクタイム
上の4枚の写真はiPadminiで撮影したものです。カメラ機能もありますので試しましたが、「帯に短し・襷に長し」が今回の感想です。撮影に特化したデジカメには機動性からして負けています。片手では使えず、ピースサインのない自然な動きを記録するには不向きです。また、動きの悪い太い指ではタッチミスが続発し、推敲を繰り返す文書の作成は進みません。
団体での鑑賞を終え、各自で行動することになりましたが、生徒たちに自分自身の見方で絵を見させるためにも、展示室の最初に戻って解散・集合とした方が良かったと反省しています。
というのも、集合場所で待機していますと、生徒たちは実にもったいない時間の使い方をしています。あの混み具合を考えますと、出口付近から最初に戻るにはエネルギーが要ります。お土産タイムや休憩タイムの取り方を含め、一般観光の場合とは別の観点に立った案内の仕掛けを求めるのは欲深ですか?
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