US2015報告集_10

第3回海外学習のレポート 1年 S.M さん

参加者から提出された報告レポートです。個人名や写真の表現・配置等にオリジナルとは異なる点はご容赦ください。皆さんのレポートは下の略名をクリックして頂くとご覧いただけます。
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国立スミソニアン博物館&メトロポリタン美術館見学の旅

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私は今回が海外に行くはじめての体験でした。それに、一緒に行くみんなともあまりちゃんと話したことが無かったので、楽しみな反面すごく不安でした。
初めての長時間フライトで緊張しましたが、想像以上に快適で13時間座りっぱなしでも楽に過ごすことができました。

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乗り継ぎのデトロイトの空港で海外初の買い物体験をしました。友達と3人でスターバックスに行って注文をしようと思ったのですが、店員さんがとても早口で、さらに言葉を聞き取ってもらえずなかなか意思を汲んでもらえなくてすごく手間取りました。たったひとつ注文するだけでこんなに労力を使うのか、と先が思いやられました。


ワシントンD.C.に到着し、休む間もなくすぐにバスに乗り込みました。
アメリカ初めての博物館はウドバー・F・ハジー・センターでした。各国の名だたる旅客機、戦闘機がたくさん展示してあり、とくに吊るすという展示方法に驚きました。あんなに近くで飛行機を見ることなんてなかなかないし下から見るのも新鮮でした。私が特に感動したのは、ゼロ戦とトムキャットです。以前本で読んだことがあり、ずっと興味を持っていました。写真でしか見ることが出来なかったのにまさか本物を見ることができるなんて思ってもいなかったし、実際に見て自分の知っていた情報と照らし合わせ学ぶことでさらに関心が深まりました。
夜はレストランで食事をとりました。コース料理でしたが一品ずつの量が多く、味付けもやはり慣れたものとは異なり、付け合せとして供されたライスは一際衝撃的でした。私たちが普段お椀によそって食べているごはんとは全く異なり、粘りはほとんどなくエスニックな香りが鼻を抜け独特な風味でした。正直ほとんど食べられませんでしたが、日本の主食である米について知識を深めることが出来たのでいい経験が出来たなと思いました。

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2日目の午前中はバスでワシントン市内を観光しました。はじめはリンカーン記念館へ行きました。立ち上がったら8mあるといわれているリンカーン像は座っていても大迫力で威厳がありました。I HAVE A DREAMと書いてある場所からの眺めがすごくよく、ワシントン記念塔がきれいに見えました。塔まで本当にまっすぐ道が伸びていて、その先にまっすぐの塔が建っているので、リンカーン像を背にその景色を見ると自分の背筋も自然と伸びました。

硫黄島記念碑

その次には硫黄島記念碑を見ました。想像以上に大きく、人の表情まで精巧に作られていてこの記念碑も迫力がありましたが、日本の領土にアメリカの国旗が建てられた時を再現しているので日本人である私からするととても複雑な思いでした。
再びバスに乗りアーリントン墓地へ向かいました。緑の芝生に真っ白な墓石がきれいに整列し広大な土地に広がっていて、墓地ではありますが美しい眺めだなと思いました。東京ドーム260個分もの面積があるそうですが、ごみは一つも落ちていないし芝生も丁寧に管理されているようで戦没者への畏敬の念がうかがえました。
その後はホワイトハウスに行きました。目の前にあるのになんだかテレビ中継を見ているような感覚になりました。ただ、平穏な雰囲気なのに二階のテラスにスナイパーが常駐していると聞くと少し怖かったです。
昼にはイースターマーケットに行きました。外にもたくさんの屋台が並びたくさんの人が行きかってとても活気がありました。毎週末ここで食材を調達して料理を作ったりできたら楽しいだろうなとワシントンでの生活に憧れを抱きました。

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午後はスミソニアン博物館群の国立航空宇宙博物館へ行きました。この博物館にも歴史的な航空機や宇宙線が数多く展示されており、アポロ11号もありました。初めて月面着陸に成功した宇宙線は表面がアルミ箔のようで、これで宇宙まで行くなんて不安じゃなかったのかなと心配になるほどでした。ここにもゼロ戦が展示されており、実際に使用されていたものが奇跡的にほぼ無傷で発見されたものだと説明を聞きました。自分とはほとんど無縁だとすら思っていた“戦争”に関わった機体が目の前約1mにあり、手の届きそうなところに発射口が見えて、この機体はどんな景色を見てきたのだろう、どんな戦いに、どんな人に、どんな死に関わってきたのだろうか、と深く考えさせられました。
その後はユニオン駅にて夕食でしたが、日本は平日祝日関係なくどんな店でも22時くらいまでやっているのに対し、日曜だったのでほとんどの店が18時~19時の間に閉まっていてすごく驚きました。

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三日目の午前もスミソニアン博物館へ行きました。自然史博物館にはスミソニアン博物館群が所有する1億4000万点のうち1億2000万点が保管・展示されているそうで、動物のはく製から人類の歴史、宝石など様々な種類の貴重な展示品がありました。とくに宝石類は今まで見たことのないような輝きで、写真を撮ろうにも光が強すぎてうまく写らないほどでした。
次はナショナルギャラリーへ行きました。博物館とはまた違った雰囲気で落ち着いた感じでした。正直この時が疲れのピークで歩き回るのさえつらいと感じました。しかしそんな時でも有名な作品を目の前にすると視線を引き付けられました。
その後は二手に分かれ、私は歴史博物館へ行きました。ここにはアメリカの食の歴史を展示してあるコーナーがあり、私の尊敬するシェフや知っている料理人が数人紹介されていて、サインまであったので見られてよかったです。
夜はペンタゴンセンターへ行きました。フードコートは学生で混雑していました。ペンタゴンセンターは観光施設ではなく、地元のショッピングセンターなので観光客はあまりおらず、店員さんともうまく会話ができませんでした。

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四日目はニューヨーク・マンハッタンへ移動しました。ワシントン3日間でかなり歩き回り、体力的に少し疲弊していたのであと3日間ニューヨークで過ごすエネルギーがあるのかとちょっと心配でしが、結果的にニューヨークへ来てむしろ元気になりました。
道幅や空が広く穏やかでゆっくりと時間が流れていたワシントンに比べ、ニューヨークは高層ビルが林立し人も多く忙しないと感じるところではありましたが、華やかで輝いている場所だとも思いました。
初日は自由の女神を船で見に行きました。自由の女神の前に行くまではずっと曇っていましたが、自由の女神が見え始めると徐々に雲が流れていき、正面に来たときには雲一つない快晴で絵葉書のようにきれいに見ることができ感動しました。

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次はワールドトレードセンターへ行きました。それまで私はこのテロについてほとんど知りませんでしたが、分刻みで飛行機の飛行経路が示され、当時の報道番組がエンドレスで再生されており、壊れた車なども展示されており、言葉はわかりませんでしたがこのテロの悲惨さがよくわかりました。建物の中は雰囲気がすこし張りつめていていたように感じました。
夜は対面の鉄板焼きレストランへ行きました。日本食とは言い難かったですが、お椀に入ったご飯を箸で食べるのが久しぶりに感じてすごく嬉しかったです。
ニューヨーク二日目は国際連合本部から始まりました。中での説明はすべて英語で、わかりやすくゆっくりと話してくださいましたがほとんど理解できませんでした。
その次にはこの旅行のメインであるメトロポリタン美術館へ行きました。ものすごく大きくて豪奢な建物で、入る前から圧倒されました。敷地が広大すぎて、一つのカテゴリーを見るだけでも一日以上かかりそうでした。日本のところには浮世絵や屏風など、美術にあまり詳しくない私でも見たことのある作品があり、世界有数の美術館に日本の作品が飾られるなんて誇らしいなと思いました。

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その後はアメリカ自然史博物館へ行きました。ここで最も印象に残っているのは動物のはく製です。各ショーケースごとに全く違う世界が広がっていて、本当に生きている野生の動物を見ているようでした。ほかにも映画で見たようなところがいくつもあり館内をめぐるのが楽しかったです。ただモアイ像を見忘れたのが残念でした。

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夜はブロードウェーにミュージカルを見に行きました。本場のミュージカルは歌も衣装も演出もすべてに迫力があり一瞬にして心を奪われました。またブロードウェーにミュージカルを観に行きたいです。


三日目はMoMAへ行き近代美術作品を見ました。よくわからないものもたくさんあったけれど、ビートルズやマリリンモンローなど知っている作品もたくさんありました。MoMAはショップがすごくおもしろく、便利グッズやデザイン性の高いものが並んでいて、ひとつひとつ試していたら時間を忘れました。
そのあとは昼ご飯を食べましたが、混雑していて店員さんも早口で、そろそろ少し慣れたと思っていた買い物でしたが少し手間取ってしまいました。相席が普通だということにもびっくりしましたが、人と人との距離感が温かいなと思いました。それに効率もいいので日本もこうなればいいなと思いました。
午後は二手に分かれて、私はイントレピッド航空宇宙博物館に行きました。空母なんて初めて見たし、さらに入ることが出来るなんてと気分が高ぶりました。ただ、アメリカ目線なので日本が攻められている話を聞くのは心苦しかったです。潜水艦にどうしても行きたかったのですが時間外だったのが悔しくてなりません。

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トップオブザロックからの夜景は息をのむほど美しく、見た瞬間は言葉が出ませんでした。使い古された表現ですが、本当に街の光が宝石のようだと思いました。
そのあとはブロードウェーで買い物をしました。いろんな人に道を聞いたのですが、すべて英語のやり取りだったのに目的の場所につけたことがうれしかったです。
帰国の日は朝から散歩に行きました。あいにく天気は曇天でしたが、すごく気持ちがよくて早起きも悪くないなと思いました。
たった一週間ほどの滞在でしたが、アメリカを離れるのがものすごく寂しく悲しかったです。可能ならばもっと残りたいとさえ思いました。最初不安もたくさんありましたが、書ききれないくらいたくさんのことを学ぶことができ、毎日朝から晩まで刺激を受けて、新しい世界を見ることが出来て本当に幸せでした。これで終わりにせず、日本でもっとたくさんのことを学びまたアメリカに行きたいです。