ITF2014速報_3

一周年記念海外学習の速報(まとめ)

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ポンペイ遺跡の見学 ”ポンペイ遺跡に至る道中”のページです。

第3日目の午前中は、ポンペイ遺跡の見学です。バスで250kmほど南にあるナポリへ移動し、ポンペイ遺跡の見学とナポリ国立考古学博物館でアレキサンダー大王のモザイク画に会うのが主な内容です。
ローマ市内を走る路面電車 本日は快晴、この青さ!

朝6時半から朝食です。食事がおいしく楽しいと、生徒たちはとても良い笑顔をしています。7時半にはホテルを出発し一路ナポリに向かいます。今日のドライバーさんは昨日と同じ方で、バスも同じメルセデス社製の大型の車両です。何せ定員の半分以下の団体ですから、ゆとりがあります。ガイドさんは日本に何年か留学経験のある男性の方で、綺麗な日本語を話されますが、さすがイタリア人、よーくしゃべります。でもとっても熱心な方で、公認ガイドの資格を取得されているだけに、知識はとても豊富です。
イタリアでの団体見学(観光)にはガイドが必須と法律で定められており、様々なルールが存在するようです。公認ガイドの制度を失業対策の一環と揶揄する話もありますが、彼らに対する、有る意味での尊敬というか、権威を度々目にしました。ドライバーさんを含め、いい意味でのプロフェッショナル精神をしっかり身につけています。
出発がやや早かったので、ローマ市内の通勤ラッシュに巻き込まれることもなく、高速道路に入ることができました。ドライバー氏の運転テクニックはあい変わらず健在で、ガイド氏の第一声もそのことが話題になりました。
片側3車線のゆったりとした作り 機動性の劣る車は右側が守られています

高速のインター入り口は日本のETCシステムと同様のものが設けられていますが、スピードを落とさなくても通れる方式をとっています。なお、リミッターが付いているのか、バスは100km程度の巡航速度をキッチリ守った、市内での運転とは全く異なる運転です。
走行する車線は原則右側車線、先行車にキャッチアップすると中央車線に移り追い越し、そして右側車線に戻ります。時々、とんでもない低速車がいたりしますが、淡々とやり過ごしていきます。

降りるときは空っぽの駐車場 乗れないではないか
ナポリ迄の中間地点で、日本でいうドライブイン的な施設にトイレ休憩のために入りました。給油施設に付属した休憩所はあるようですが、観光バスのトイレ需要を満たすだけの設備はありません。加えてバスを降りた後の安全面に問題があります。駐車スペースがそのようにできていないのです。
先客は1台だけでしたが、ものの15分くらいで10台以上のバスで溢れ、大変なことになりました。最後に無理やり駐車したバス、思い切りこちらに幅寄せしてくれました。普通なら修正するところです。車間は人の肩幅もありませんので、我々がバスに乗るには、2台のバスの車体拭きをさせていただくことになります。ドアが開くようですが、うれしくありません。実にキッチリと自己の仕事をこなしています。とってもイタリアーノを体感した瞬間です。
ちなみに、この写真を含め「指マーク」のあるものは拡大できます。車体後部の100とか80の数字は、お気づきと思いますが、それぞれのバスの高速道路での最高速度を示すマークです。

並木道はアッピア街道 並木の中央は古代ローマからの路

ガイド氏から前方を横切る並木路がアッピア街道である旨のアナウンスがあり慌てて撮影したため見にくい写真になってしまいました。
一筋の並木路が前方の畑の中を、高速道路に分断されながら続いているのが見えます。近づくにつれ並木が2列のカラカサ松からできていることがわかります。バスは100km前後の速度で走っているので、街道本体が見えたのは一瞬です。右側写真で女の子の手付近にかろうじて写っています。
今回の旅行では時間の都合から割愛せざるを得なかった、計画段階ではトレビの泉やスペイン階段より優先度を高く設定していたものに、水道橋、アッピア街道、カタコンベ等の見学があります。いずれも経路や現地の状況に問題があるとのことで採択されませんでしたが、断片的に残っているものではなく、できうる限り当時の状況がわかるものを生徒たちには見せたいものです。
今日見学に行くポンペイ遺跡の街中の道路は、とてもではありませんが荷車の通れる道とは思えません。でこぼこがひどく、荷台の壊れやすい商品は無論、荷車自体が持ちません。廃墟として見た方が良い部分と廃墟のままでは駄目な部分とのすりあわせが十分とは思えません。実体験の乏しい世代の子供達に、間違った理解をさせないためには、何をどう伝えるのか、本当に難しいです。

収穫風景、クリックで拡大
ナポリの旧市街を遠方に見ながらポンペイ遺跡へと向かう途中、道端の畑で農作業中でしたので、とりあえず写したものが左の写真です。
よくよく見ますと、畑にコンテナ車を乗り入れています。火山灰土壌が可能にすることかもしれませんが、通常は土壌を圧迫し排水能力を損なうため、日本ではまず見られない光景です。また、小さくて見づらいですが、車の後ろで作業している2人の男は上半身裸体、しっかり陽に焼けています。
収穫物はレタスのようです。こんな暑い日中にレタスを収穫するなんて信じられません。日本では品質を保持するため、大規模産地での収穫は早朝の午前3時や4時です。収穫後は直ちに冷蔵施設で予冷処理し、植物体の発熱を抑制します。そもそもこんな時期にレタスが育っていること自体が信じられません。カラッとした地中海性気候のなせる技か、レタスについて新たな謎がうまれた1枚でした。

 

続きは、 遺跡入口から広場のページ  をご覧ください。