一般財団法人 瑞陵高校助成基金は、瑞陵生の学びを深めるための支援を行っています。

ITF2014報告集13

設立一周年記念海外学習事業の報告集  3年K.Aさんのレポート

 参加者から提出された報告レポートをWeb用に編集しました。皆さんのレポートは下記の略名をクリックして頂くとご覧いただけます。
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 3年K.Aさん  3年K.Nさん  3年Y.Aさん  2年Y.Jさん  日程別レポート

異文化との初交流を経て

研修旅行に参加する目的

 このイタリア・フランス研修には異文化に触れること、特に外国の食文化について学ぶこと、を目的として参加しました。私はもともと「食」について興味があり、そういう方面に進学しようと考えています。海外に行ったことがない私は、日本で食べるイタリアン・フランス料理と本場の料理は、どれほど違うのか、または大体一緒なのかどうかとても気になっていました。実際に食べてみて自分で確かめたい!そんな思いを持って、この研修旅行に向かいました。

食文化に触れてみて

 参加目的でもあるイタリア・フランスの食文化に、まずは焦点を当てていきたいと思います。

イタリアの食文化

 

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 見た目を、日本と違ってまったく気にしないお国柄のようです。彩りが~、とかそんなことは二の次!色が一色だけ、なんてザラにありました。付け合わせの野菜も、あったりなかったり…。ビタミンはどうやって取ってるの!? 添乗員さん曰く、”サプリ”で取るらしいです。そんなの取った気にならないじゃん!と思った私はやっぱり日本人の感覚でしたね。そこはちょっと理解出来なかったところです…

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 また、プリモと呼ばれる”一皿目の料理”+セコンド”二皿目、いわゆるメイン”+ドルチェ”デザート”という、コースのように出てくるところも日本とは異なります。この3皿に加えてサラダがついているときもあり、女子は大苦戦でした。(男子と同じ量)それでもイタリアの女性達はペロリと食べている様子。どんな胃袋をしているんだ、恐ろしい…(上記写真はラビオリ、ステーキ、バタークリームのケーキ+写真はないが、サラダもあり)

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 料理の味はというと、やはりオリーブオイルがふんだんに使われていました。割と濃いめで、でもその中でも素材の味をちゃんと感じることができる、とても美味しい料理ばかりでした。(量は多いけど)そして私のイチオシグルメはコレ!ミラノで食べた、ミラノ風カツレツです。サックサクの食感がたまりません! この日、体調が悪くて完食出来なかったのが後悔…。また行く機会があったら絶対に食べたい一品です。

フランスの食文化

 見た目はイタリア<フランス<日本。見た目にこだわるのは、日本特有のものなのかもしれません。それからイタリアでも思ったのですが、サラダが微妙…ドレッシングが無く、オリーブオイルか酢をかけます。変わった味です。スーパーで買ったサラダに、友達が持ってきたポン酢ジュレをかけて食べたのがこの旅で一番美味しいサラダだったかも。ドレッシングありがたや。

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 フランスで有名なエスカルゴ!ランチに頂きました。カタツムリなんでしょ?えぇ~…と、思っていました。ところがいざ目の前にしてみると、そんなにカタツムリ感が無いことに驚き。周りはそうでもなかったみたいですが、私は紫陽花に乗ってるカタツムリを想像してたからか、ニョロッとしたのが出てないし普通に美味しそう!とパクリ。するとあまりに美味しすぎてガツガツ食べてしまいました。ソースがたまらなく美味で、フランスパンをソースにひたしてこれまたバクバク食べました。これはこの旅一番だな~、と思うくらい絶品でした。
 この日のディナーはムール貝の白ワイン蒸し。びっくりするくらい大きい鍋にどーん!食べきれるか心配していましたが、これまた絶品。ペロリと完食しました。そして付け合わせのフライドポテトにソースを…お行儀は悪いですが、食べてみたらやりたくなってしまうと思います。この日のお料理が、研修旅行の一・二を争うイチオシグルメになりました。

スーパーに行ってみると

 イタリアでは何度かスーパーに立ち寄ることができました。すべてで思ったのは、ハムとチーズの多さ!棚の端から端までチーズだらけハムだらけ。思えばホテルの朝食で、チーズとハムが無かったところはありませんでした。一概にチーズ、ハム、といっても日本みたいに個包装されてません。塊です。これ…食べきる前に腐るんじゃ?というようなものがゴロゴロ置いてあります。食べる量が根本的に違うんだな、と実感しました。
 スーパーで一番困ったのはお菓子コーナーです。中身が見えていないため、どんなお菓子か何の味かも分からず…お土産として買うにはだいぶ冒険だな、と思い結局諦めました。日本と同じ点は、野菜→肉・魚→お菓子・保存食品などの置いてある位置。初めて行ったスーパーでも大体場所を把握することができて迷わずにすんで安心しました。他にもカップヌードルや即席麺などがほとんどなく保存食品=レトルトなことに驚いたり、sushi作りキットがあって日本を思い出したり、短い時間でしたが、スーパーの中の探検はとても面白かったです。

外国での日本食

 

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 旅も後半に入ってくると、日本食が恋しすぎてたまらない状態におちいりました。そんな中で見つけた“musubi”という日本食屋さん。私は海鮮丼を注文しました。立ち食いスタイルでプラスチックの容器に入ったご飯というのは新鮮でしたが、ご飯・海鮮・醤油の美味しさに感動。日本って素晴らしい!とみんなで分かち合いました。そして最後にはお店の人に、ごちそうさまでした!日本に生まれて良かったな、と思えたお昼ご飯でした。

宗教と人間の近さ

 この旅を通して感じたのが、宗教がとても身近にあるということです。寺院や教会にいくつも行きましたが、どこに行っても観光客ではない熱心な信者の方がいました。また、神父様が入って座っている重厚な箱があり、それは悩み相談のためのものだそうです。実際に悩みを相談している人を沢山見かけました。
 さらにヴァチカンのお店では、今とても流行っているというかわいい十字架のネックレスをオススメされ、どこのお店でも十字架をモチーフにしたグッズや、ローマ法王のグッズを沢山見かけました。このように、キリスト教が生活の一部かのように身近に存在していることは、日本人の私たちにとってはとても驚くことでした。
 でも、神仏習合の考え方、さまざまなものに魂が存在するとする多神教、あまり熱心ではないほぼ無宗教状態、そんな考え方を持つ日本人のほうが、世界的に見ると変わっているんだろうな、と思います。すべての命に支えられて私たちは生きているという、日本の考え方は誇りに思いますし、これからもその考えを貫く気でいます。
 しかし、ただ一つのもの、唯一神を絶対として生きるその考え方を間近で見て、いつのまにか私たち人間が頂点に存在しているのだというような、おごりの気持ちが出てきていたことに気づきました。キリスト教で言えば、神に与えられたから生きている。私たち日本人で言えば、すべての命の犠牲の上に自分は成り立っている。そういう気持ちをきちんと持たなければならないな、と改めて気づかされました。

建造物の歴史の重さ

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 バスの中でガイドさんが街並みを紹介してくれるのですが、あれは○千年前のもので~、あれはまだ新しくて○百年前!そんな信じられない言葉が頻繁に出てきます。人が住んでいるアパートでも重厚感のあるところばかりです。その中でも街ごと2000年前のまま、というポンペイは素晴らしいの一言でした。火山の噴火によって、街が火山灰に埋め尽くされたため、現代まで残っているまさに奇跡の街。キッチンや医療器具、パンを焼くかまど、表札、大理石で飾られた床、サウナ…2000年前に作られたとは思えないほどの現代的なものが既に作られていたのです。どれほど発達した文明だったのか、と恐ろしくなるほどでした。

景色の眺めは最高

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 近代的な建物がないからなのか、統一されている街並み。それを高いところから見ると、感動で胸がつまる思いにさせられました。本当にどこも素晴らしすぎる景色でした!トスカーナの豊かな自然、フィレンツェの統一されたオレンジ色、ヴェネツィアの夜景、凱旋門・エッフェル塔からのパリの眺め…美しすぎてぼうっといつまでも見ていたい気分でした。写真では、やっぱり空気だとかそういうものは伝わらないため、すべてを伝えることは難しいですが、それでも感動したと言うことは分かって頂けると思います。日本の自然も素晴らしいですが、街並みも含めて絵になる、というのはやはりヨーロッパならではだな、と感じました。

英語は必要か?

 結論で言うと私は必要、というか習得したい喋れるようになりたいと、とても強く感じました。今回の旅では、添乗員さんが、チェックインや身の回りの英語が必要なことを代わりにしてくださったので、自分で話す機会はあまり多くなかったです。それでも何か注文するとき、商品について聞きたいことがあったときなど、単語がでてこなくて困ったときが幾度となくありました。
 知っている単語、それからジェスチャー、あとはノリでたいてい乗り切れましたが、自分の思っていることを思うように伝えることはほとんどできませんでした。
 フランスは英語ですらも通じないことが多々あったので一概には言えませんが、もし英語ができたら外国の人と喋ることができるんです。今回外国に行って、その空気に触れただけのまだまだ初心者ですが、それでも自分の価値観が変わったのを実感しています。
 さらに現地の様々な人と喋ることが、もしできたとしたら。自分の世界の狭さに気づき、視野・考え方共に大きく広がるのであろうと思います。狭いところにただ突っ立っているよりも、広いところに自分から飛び出していくために、英語は本当にとても重要なものです。

最後に

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 この貴重な経験は、一生忘れられないものです。一番学びたかった食文化は思っていた以上に違いが大きくて、すべてが興味深く、より強く食に関わっていきたいと考えるようになりました。
 さらに思っても見なかった収穫は、価値観の変化です。細かいことにとらわれていたことは、何でもないつまらないことだった、と思うようになりました。向こうの人がおおらかでゆっくりしていたためか、自分も少し気持ちに余裕が生まれたかも、と穏やかに過ごしています。
 そんな気持ちにさせてくれる海外旅行は本当に素晴らしいものです。景色は最高、建造物も見る価値あり、いや見るべき!美術館・教会では、なにかに吸い込まれるように魅入ってしまう、食事も美味しい!一度行くと何度でも行きたくなってしまいます。まだ行ったことのない人には、是非行ってもらいたいです。
 一般財団法人瑞陵高校助成基金の企画としては、次は春のアメリカですが、作文の手間を惜しまずに応募してほしいと思います。ありきたりですが、もう人生が変わると言っても過言ではないほど、素晴らしい体験ができます。是非、応募してみてくださいね。
 そして、自分自身も英語を含めたくさん勉強したいと思います。必ずまた行くという目標を達成させます!こんなに行って良かった、と心から思えるのはたくさんの方々のご協力があったおかげです。一般財団法人瑞陵高校助成基金を立ち上げてくださった熊澤さん、理事の三木さん、近畿日本ツーリストの方々、添乗員の有馬さん、引率してくださった杉本先生、日比野先生、両親に、心から感謝申し上げます。また、一緒に研修に行った私を含む16人のメンバーのみんな、思い出に残る研修旅行をみんなで作り上げていけて良かったです。本当にありがとう!