一般財団法人 瑞陵高校助成基金は、瑞陵生の学びを深めるための支援を行っています。

ITF2014報告集12

設立一周年記念海外学習事業の報告集  2年Y.Rさんのレポート

 参加者から提出された報告レポートをWeb用に編集しました。皆さんのレポートは下記の略名をクリックして頂くとご覧いただけます。
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個人レポート

目的

 私が今回の旅での目的は、「つなげる」ということです。一つ目は勉学とつなげることです。私は最近になって特に、勉強への意欲がどんどん下がっているような気がしています。そこでこの旅を通じて少しでもモチベーションをあげたいと考えていました。私は中学のときから歴史があまり好きではなく、覚えるのにとても苦戦していました。今回の旅ではさまざまな美術館、遺跡に行き多くの歴史的な作品や建物と触れ合う機会がたくさんあります。それらを実際に見て触れ合うことによって今まで習ったことを思い出しやすくなり、また学んだときに覚えやすくなるのではないかと思いました。そしてもうひとつは日本とつなげることです。私は以前海外に行ったことはありましたが、何も考えずにただ楽しんでいました。そのため、今回は日本と何が違い何が一緒なのか、絵画や建物が日本のどの時代と同じものなのかをつなげて考えながら、この旅に望みたいと思いました。

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 私が今回の旅で楽しみにしていたものは教科書などに載っているような有名な作品を見ることと、食事です。

 今回見た作品の中でとても印象に残っているのは「最後の晩餐」と、「最後の審判」です。これらの作品は、私の中では一時期はどちらがどちらか混同してしまう程度でした。でも、今回実際に見てみて大きく印象が変わりました。
 最後の審判はバチカンのシスティーナ礼拝堂の中にあります。ここは礼拝堂であるため、私語や写真は禁止されています。そのため外に何枚かパネルがあり、それを使って説明を受けました。パネルを見ながら説明を受けましたが、小さすぎてわからないものも何個かでてきました。それらをふまえていざ、中に入ります。
 中に入ると何人か警備員の人がいました。そして静まり返っているということはなく少し残念でしたが、他の場所とは圧倒的に雰囲気が違いました。天井はびっしりと絵で埋め尽くされていて、パネルとは比較にはならないほど迫力がありました。ずっと上を見ているだけでとても首が痛くなるのにそれを描くなんて想像もつきません。途中からはいすに座ってみていましたが、どれだけ見ていてもあきませんでした。パネルでは見えなかった鳩も、腕もしっかりと見ることができました。
 

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 最後の晩餐はミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラッツィエにあり、完全予約制です。その予約がなかなか取れないらしく、最後の晩餐が決まってからパリ行きの飛行機を取ったそうです。
 時間の少し前になると、待合室のようなところに入りました。一度には入れる人数は最大30人で、たったの15分間と決められています。時間ぎりぎりになって私たちは隔離された空間に入れられて空気洗浄されました。ガイドさんによるとミラノで一番きれいな空気だそうです。その後、前に見ていた人が出て行くと同時に私たちが入りました。入ってすぐ右手に絵があり、これが本物なのか、といった感じでした。
 他の作品でもそうなのですが、そこにあるとわかっていても、実際に見るとどういた反応をすればいいのかわからなくなります。柵やガラスにより、守られているものもありますが、何もせずにそこにポッとあるということがよくあります。とても有名な作品がそのように置いてあると、えっ、こんなところにあっていいの、というような印象を受けるのです。
 最後の晩餐はとても厳重に守られていましたが、他にここまでして守られていたものはないのではないかと思います。そう考えると現代まで途中修復はしたとはいえここまできれいにさまざまな作品が受け継がれているというのはとてもすごいことなのだと感じました。
 

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 続いて、食事についてです。私はとてもイタリア料理が好きで、今回は本場の味が食べられるということでとてもわくわくしていました。右の写真が今回現地で食べた一枚目のピザです。
 日本のものに比べると、とてもシンプルです。私のなかではオリーブとハーブがたくさんのっているイメージでした。そう考えていたため、自分の口に合わなかったらどうしよう、と思っていましたがまったく持ってそんなことはありませんでした。せっかく現地に行ったのでピザはナイフとフォークで食べるものと聞いていたため、実際に使ってみました。少しはピザカッターで切られて入るものの、なかなか切れずとても苦戦しました。そんな苦戦している中現地の人が普通に手を使って食べているのを見たときはとても驚き、今までどおり手で食べることにしました。味はトマトベースでとてもおいしかったです。机の上にはグリッシーニと呼ばれる棒状のビスケットのようなものがありました。それも食べてみたかったものなので食べることができてうれしかったです。イタリアではピザのほかにさまざまな種類のパスタ、リゾット、ステーキを食べました。それらを食べて思ったのは、日本に比べると余り盛り付けを重視していないということです。日本料理は特に目でも楽しめるようにと盛り付けを美しくしますが、イタリアではすくってそのまま置いたといった具合に盛られていました。
 

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 これは、フランスについて一回目の食事のときのエスカルゴです。エスカルゴというとカタツムリで食べるのにとても抵抗が要りました。しかし、一口食べてみると今までのイメージはすっかり消え、とてもおいしく食べることができました。主にソースの味しかしないのでエスカルゴがおいしいといっていいのかはわかりませんが、とてもおいしかったです。そしてこのソースにフランスパンをつけて食べるのもまたとてもおいしかったです。この日の晩御飯には大きななべに入ったモリモリのムール貝を食べました。これも私の中では余り言いイメージはなかったのですが、とてもおいしく食べることができました。 イタリアもフランスも、どちらもとてもご飯がおいしくてよかったです。しかし、特にサラダなどは味付けがワンパターンで途中から少し飽きてしまい、日本のゴマドレッシングや青じそドレッシングなんかが恋しくもなりました。
 

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 また、現地に行ってみて街の雰囲気の違いを大きく感じました。特にイタリアは地面が石畳で、壁も石やレンガで作られていて、という風に日本とはまったく違う町並みでした。空港からローマについてすぐはこの町並みにテンションが上がって写真を何枚も何枚も撮りました。市内観光の日などもなれない石畳にみんな苦戦しながら歩いていました。目の前に広がる景色も見たいけれど、足元を見て歩かないと転んでしまいそうでどちらをとるかでとても悩みました。
 この写真はフィレンツェにあるジョットの鐘楼に登ったときに見た景色です。この景色を見るために400段ほどの階段を登りました。余り運動をせず食べてばかりいたのでとてもいい運動になりましたが着いてすぐはとても暑かったです。階段は一部螺旋階段になっていてグルグル回りながら登っていきました。途中すれ違うときはどちらかがとまってありがとうと言葉を交わしながら階段を登りました。登りきったときの達成感は大きく、みんな汗を聞いて息を切らして登ってくるので目が合うと自然と笑顔になりました。目の前に見える建物は大聖堂です。そのほかには高い建物はほとんどなく、屋根の色は赤茶色で、とてもきれいなすっきりとした眺めでした。今まで私はあえて地元の高い塔などには登りませんでしたが、ぜひ登ってみて比べてみたいと思います。
 

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 その他、印象に残っているのはヴェネツィアでのゴンドラです。ヴェネツィアには車も電車も自転車もありません。交通手段は歩くか船かゴンドラです。私はぜひゴンドラに乗ってみたいと思っていました。
 そのため乗ることができて本当にうれしかったです。ゴンドラからの景色は、歩いているときとは違う、ちょっと下からの目線で見ていて楽しかったです。イタリアの道路には斜線がないのですが、それと同様にゴンドラもなんだかごちゃっとした感じでした。壁にすれすれでぶつかるんじゃないかと何度もヒヤヒヤしましたし、実際他のボートのようなものにも接触していました。そんなこともお構いなく、船頭の人は他のゴンドラの船頭とおしゃべりをしながら漕いでいました。橋の下を渡るときなどは端の上にいる人たちが手を振ってくれたり挨拶をしてくれました。
 

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 今回のたびを通して私はたくさんのことを学びました。イタリアとフランスでは、ちょっとした挨拶をよくしますが、日本では余り見かけない気がします。私がただ意識していなかったからかもしれませんが、こんにちはや、ありがとう、といった言葉を会釈だけで終わらせるのではなくもっとしっかりと言葉に表したいと感じました。また見知らぬ土地ではとにかくしゃべることが大切なんだと思いました。黙っていては何もできないため、とにかく何か意思表示もしなくてはいけません。自分たちだけで行動するとき、最初は戸惑ってしまいましたが積極的にどんどん行けば行くほど楽しくなっていきました。そして、もっと英語をがんばらなければ、とも思いました。
 日本から遠く離れた国なので日本語表記はほとんどありません。そこで頼れるのが英語なのですが、英語ですら意味がわからないとどうしようもなくなってしまいます。美術館に行きそこでさまざまな英語の説明を見ましたがなかなか理解することができずとても残念でした。それに、今回はお互いに英語を母国語としなかったため、余りレベルの高くない英語通しで逆にわかった部分が多くあると思います。それがネイティブになるとスピードも速くなって知らない単語も多くなるためもっとわからなくなるはずです。ですから、とにかく英語を読めて聞けてしゃべれるようになりたいです。それから余裕があれば他の言語にも挑戦していきたいです。

 この旅を通して学べることは数知れずあります。私は今回12日間もあっても吸収し切れなかったと感じています。もう二度とないようなこのような貴重な経験ができ、本当によかったです。このような機会を下さった財団の方々、たくさん助けていただいた先生方や家族、さまざまな方にとても感謝しています。私は何かを伝えるということがあまり得意ではないのですが今回のことは私にできる限りはどんどん伝えたいと思いました。

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 自分の力で海外に行こうとするととても大変ですし、不安もたくさんありますが、今回のように瑞陵の知っている人たちといけるのは本当に心強く最高の思い出になるはずです。最初に提出しなければならない作文であったり、筆記面談、事前学習会や研修後のレポートなど少し大変なこともありますが、そんなこと苦ではなくなるほどに素敵な経験ができます。すこしでっ迷っている人がいればぜひぜひこの機会を使って素敵な経験をして欲しいです。